情報の質,続き

 以前に書いた「情報の質」の続報.
 今日届いた「BTJ /HEADLINE/NEWS 2005/08/26 THE PRIME MAIL 第726号」でさりげなくこう触れられていた.

 遺伝的背景に加えて、ライフスタイルの影響(以前のメールで、グレープフルーツジュースで薬物代謝酵素が誘導されると書きましたが、これは間違い、ジュースでは酵素活性が阻害されるのが正しい)も加味した結果が分かるので、メタボローム分析による副作用リスクの推定の方が、より正確なのではないでしょうか?

 書いたのは前回と同じ「Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満」さん.ただ,前回は「個の医療メールマガジン」の方に書いていたのだ.個の二つのメールマガジンの購読者層はかなり重なっているのだろうけれども,実質読者の層は異なっているかもしれない.片方は割と読み飛ばす,とか.だから,訂正文は同じ媒体に載せるほうがよいのではないですかね.
 もっとも,「個の医療」に関心がある人ならば,グレープフルーツジュースの誘導と阻害を間違えて書かれたとしても,あ〜あ,と優しい目で見守ることができるだろう.
 しかし,記者より読者の方が詳しい.それでは報道にならない.



 ただ,これは幸い自分が知っている分野だったから,誤りにも気づいたのだ.自分の知らない分野での報道にもこれに類する間違いが散在しているのだろうと思うと,空恐ろしい.