名もない草

 読売新聞のコラム「編集手帳

「名もない草」という言い方がある。それぞれ名前があるのに、草に失礼だ、と憤慨する人もいるらしい。〈だが…〉と、作家の中沢けいさんが随筆に書いている

 元々は人間が勝手に名前を付けたのだから、草自身にとってはどちらにしても失礼な話だ、と。侍従(だったか)が「雑草」と言うのを聞いて昭和天皇が怒ったというエピソードがある(ググる)。
 もっとも、雑草と名もない草ではニュアンスが少し違うかな。