今日の本

数学的にありえない 下 (文春文庫)
 読了。

「それって、未来を予知するみたいなもの?」とケインは訊いた。
「未来を予知することは不可能だ。しかし、現在の状況をしっかり把握していれば、未来をコントロールすることができる」

統計学と確率論のちがいがなんだかわかるかい?」
ティーヴをはじめ、数学を専攻していない学生たちは全員が首を振った。
「オーケー。確率論は、ダイスを転がしたりとか、コインを投げたりとかいった、いわゆる "偶然に起こる出来事"に関する学問だ。それに対して統計学は、出生率や死亡率など、"実際の出来事"を計測する学問だ。いいかえれば、確率論は統計学を予言する方程式をつくるために使われるんだ」