今日の論文

  • Wilkins (2005), Comput Methods Programs Biomed, "NONMEMory: a run management tool for NONMEM"
    • 一連の解析を整理保存するデータベースツールと考えるとよいでしょう.Run No. の何番はどういう解析に対応していて,そのときのデータセットはこれで,解析結果はこれ,と要約表示される.もちろん,それぞれの解析結果,つまり,収束の有無,目的関数値,パラメータ推定値,も必要に応じて表示される.そして,種々のグラフも作成可能.一回の解析だけではなく,「一連の解析」に着目した点が秀逸.

NONMOMory is designed to be a comprehensive and general runs manager for NONMEM −− a software database designed to efficiently store, organize, retrieve, display and compare the vast quantities of information generated during the course of a NONMEM modelling project.

    • こういうソフトを使うときに一番難しく,そして,窮屈なのが $TABLE をソフト側の仕様にあわせなければならなくなること.Xpose でも事情は同じ.
    • そのあたりが面倒だから,いろいろな人が「自分で作ってしまえ!」と思い立つんでしょうね.
    • NONMEM は教えるのも大変だ.

Teaching of the techniques required to use NONMEM is made much more difficult by the lack of a user-friendly interface to run results.

    • $COV PRINT=E で固有値を出力しておけば,条件数(condition number, 最大固有値と最小固有値の比)も計算してくれる.条件数 > 1000 を ill-conditioning とみなす仕様.また,パラメータ間の相関 > 0.9 もあまりよくない兆候とみなす.
    • MSF (model specification file) も何かに使えるんだそうだ.何だろう? そもそも,MSF ファイルのバイナリ・フォーマットを解読しなければならない.Fortran ソースを見ればいいんですけど.

MSF tab allows the examination of the binary modle specification file, if it exists, in hexadecimal.

    • Delphi 7.0 で開発したんだって.ここからダウンロード可能.もちろん無料.