雰囲気

 読売新聞朝刊のコラムで紹介されていた.「ふいんき」と発音する人が結構多くて,,,という話なのだが,そのひとつの原因として考えられるのが,「雰」という感じにあまりなじみがないだろうから,ということ.確かに言われてみれば,「雰」は「雰囲気」でしか使わない.
 雰囲気,とは元々,atmosphere の訳語で,例によって明治期の造語らしい.新潮現代国語辞典 には「妄想」(鴎外?)や白秋の「邪宗門」からの用例が載っている.漢字源によると,詩経には「雨雪雰雰 = 雨雪雰雰タリ」という例があるようだが,それ以外にはほとんど使わないのだろう.
 明鏡国語辞典 携帯版 には「もと,地球をとりまいている大気の意」という注釈がある.Atmosphere の訳,って書いてくれたほうがわかりやすい(^^;).